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2020/07/01 item

7月のシングルオリジン インドネシア マンデリン ポルンアルフィナー

マンデリンといえば日本で人気のロングセラー銘柄。土っぽい所謂アーシーな風味が特徴的で、近年のスペシャルティコーヒーブームにのって欧米各国からの評価も上がってきています。

このアーシーな風味は「スマトラ式」と呼ばれる独特な精製方法で実から豆にすることで生まれています。スマトラ式は雨の多いインドネシアで効率的に豆を乾燥させるために考えられた独特な方法ですが、欠点豆が出やすいのが難点。
そんなマンデリンの中でもクオリティがとても高く、コーヒー好きも唸るスペシャルティランクのコーヒー豆を今月のシングルオリジンとしてご提供。

コクと香りを楽しんでいただくため、フルシティロースト(中深煎り)で仕上げています。苦みを強めに出しているので、アイスコーヒーにもおすすめ。急冷アイスコーヒーのレシピも同封させていただきます。

農園について

北スマトラ州 トバ湖南西に位置するポルン地区。この地で、チェリーを集め、乾燥場を切り盛りするアルフィナー・ルンバンガオル氏は、近隣の生産農家約250件を1軒1軒回り、良質なパーチメントを厳選して買い付けると共に、品質向上の手助けをしています。こうして彼の努力で集められたパーチメントは、他のエリアと混ざることなく安定的なクオリティとその向上、地域の活性化を目指しています。

リントン地区においては、一般的にシェードツリーを植える例は多くみられませんが、アルフィナー氏はアチェ地区を参考にラムトログン(マメ科植物)を植え始めました。これは、土壌の保水性・旱魃のダメージを軽減しようと試みるだけでなく、苗木を多く植える為に、シェードツリーによって土壌・生育環境の安定化を図ってのことです。

また現在、地域全体の品質底上げを狙って、糖度の高いチェリーから苗木を作り、約50軒の農家に配るプロジェクトを始めました。この中にはブルボン種やティピカ種を限定し新たに植え始めた農地もあり、プロジェクトが成功すれば周りの農家も協力してくれると期待を寄せています。

アルフィナー氏は、3年、5年と長い時間を見据えて、将来も良質なマンデリンを絶やすことなく、また より高い品質の向上を目指し取り組んでいます。地域と共に成長を目指し、小さいながらも、確かな一歩を踏み出しています。

コーヒー豆のプロファイル

  • カッピングプロファイル:アーシー、マスカット、オレンジ、ライブリー、ストラクチャー、ロングアフターテイスト
  • 生産国:インドネシア
  • エリア:北スマトラ州リントン、ドロッサングルー、ポルン地区
  • 農園:約250人からなる小農家
  • 標高:1400-1500m
  • 品種:アテン,ティムティム
  • 生産処理:スマトラ式
  • 生産者: アルフィナー ・ルンバンガオル(代表)